「今宵も喫茶ドードーのキッチンで。」- コロナ禍と共に生きる私たちへの一息つく時間

趣味

こんにちは。ぷりんです。
私が最近読んだ本「今宵も喫茶ドードーのキッチンで。」について自分用の備忘録としてまとめたいと思います。

この記事はこんな人におすすめ

  • コロナ禍で生活や働き方に変化があった人
  • 日常の中で一息つく時間を見つけたい人
  • 新たな視点から日常を見つめ直したい人

本の概要

今回読んだ本は「今宵も喫茶ドードーのキッチンで。」です。

物語の舞台は、とある住宅街に突如現れる森のような空間に佇む喫茶ドードー。そろりという名の男性が営む、夜にオープンするおひとり様専用の喫茶店です。

その喫茶店では少し変わったメニューを提供していて、店主のそろりやその変わったメニューに、来店したお客様たちは心をほぐされていく、というお話です。

コロナ禍と喫茶ドードー

この本が出版された年が2022年ということもあり、喫茶ドードーに来店するお客様は自分の生活とコロナによってもたらされる生活の変化、コロナ禍で余儀なくされる働き方の変化に悩む人たちでした。

喫茶ドードーそのものはお店の雰囲気やそろりという店主、第三者視点の語り手から、非現実的かつ幻想的な様子が読んでいると伝わってきます。

対照的に、喫茶ドードーの外で起こる出来事、お客様たちが内に秘める悩みなどは大小個人差があれど、コロナ禍で読者の多くの人が感じたであろう日常に溢れていた出来事でした。

感情移入と気づき

登場人物に感情移入がしやすいため、登場人物の悩みや葛藤などが手に取るように理解できました。

その分、丁寧に作られたお店のメニューから気持ちが楽になる、悩みが軽くなる気づきを得て、前向きに生きていくきっかけを与えられた登場人物たちにも自分を重ねることができます。

この本を読んでいるとなんだか自分も喫茶ドードーで一息ついているような気持ちになります。(本の中に出てくるメニューはどれもおいしそうで、お腹がすいてきてしまうのが唯一の難点…(笑))

私が一番そそられたのは「自分をいたわる焼きマシュマロ」です。

七輪で焼く焼きマシュマロもしかりですが、ただぼーっと七輪を眺めながらマシュマロを焼いている時間も贅沢に感じます。

そういった日常に一息入れる時間が、タイムパフォーマンスを重要視する現代に生きる我々にとって必要ではないかと思います。

この本はこんな人におすすめ!

  • 自分の仕事や生活に焦りを感じている人
  • のんびりとした時間を過ごしたい人
  • 自分をいたわりたい人

書籍情報

  • 著者:標野 凪 しめの なぎ
  • 出版社:双葉文庫
  • 出版日:2022年5月15日
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